2023年5月1日月曜日

しかたなくやっている「メーデー」でも切実なメーデーはやってくる。 

  メーデーは「労働者の祭典」とはいうものの、最近偶然にみるはめになったチラシは何回目のメーデーもなく、勤労者や市民の切実な願いやスローガンが1行もない白けたチラシにショックを受けました。やる気のないしかたなくやるようなメーデーなのか、「連合」系のメーデーは、かなり前から連休を意識してその前に総理大臣も参加してやっていますが、とりあえずたたかう全労連系メーデーは5月1日に何がなんでも開催していました。帯広でもこの流れをくむメーデー実行委員会主催のメーデーが行われるようですが、前述のように全く意欲のないあきれたチラシでした。

 このような「たたかう労働組合」から「たたかわない労働組合」に変質してしまったのか思い当たるところは多々ありますが、今の世界や日本の現状を見るとき、今こそ労働組合の組織力を活用して奮闘するときです。フランスやイギリスアメリカなどでは労働組合が中心になってストライキを含む大きな運動で政権を揺るがる流れを作っています。帯広は地方都市とはいえ、日本中、世界中の情勢とつながっていることを自覚するべきでしょう。

  月30日間、休みなし、働きずくめの長距離トラック・ドライバー 

        「日本の縮図」でいいのか

 今、長距離ドライバーの残業代を精査しています。本社は群馬県、北海道の営業所は美唄です。ドライバーの業務は帯広からスタートして集荷、日本中どこでも日本海、太平洋側様々、九州鹿児島までの日本縦断の長時間運転の旅が日常業務でした。基本給の約2倍が残業代や休日労働、深夜労働で占められています。いまだにこのような長時間労働がはびこり、基本給は最賃すれすれ、長時間労働でやっと、生活に必要な賃金を得られるという身を削り、命果てるまで働く、私たちの知らないところで現実としてあります。知らないだけなのです。

 一方では日本には予算も人も支える大きな労働組合がありますが、組織率は2割程度、帯広の商工会議所発表では今年の地元企業で賃上げなしの事業所は45%程度だという報告です。半分の企業は賃上げあったが、半分はなかったということ。これも政府のいう掛け声が届いていないということ。

物価高騰は収まるところを知らず、公共料金からペットフードまで70年代の狂乱物価以上の深刻さです。

 それでもなお、静かな静かな日本のメーデーです。