2018年7月27日金曜日

米軍輸送機「オスプレイ」の自衛隊帯広駐屯地・十勝飛行場への乗り入れを認めないよう、帯広市に申し入れ

★7月27日午後、帯広地域労働組合は、帯広市に「米軍輸送機「オスプレイ」の十勝飛行場への乗り入れを認めないよう求める申し入れを行いました。
新聞報道などによると、今秋の矢臼別演習場などで予定されている米軍輸送機「オスプレイ」も参加して行われる日米共同訓練で帯広駐屯地が補給や整備などを目的に「オスプレイ」を乗り入れたい旨の打診が5月末の段階で帯広市にあったと報道されたことから申し入れを行ったものです。

帯広市はすでに「受け入れる状況にない」と、乗り入れに懸念を表明! 口頭で通知。

★帯広市は北海道防衛局から5月末に口頭で打診されて、すぐに「安全性に対する市民の不安が払拭されている状況とは言い難く、市街地に近い十勝飛行場を離発着の拠点とすることは、本市として懸念があり、積極的に受け入れる状況にはない」と伝え、その後、具体的に何も聞いていない。という現段階の対応でした。
 市側は廣瀬総務部長、高橋企画調整監が応対し、組合は畑中執行委員長と副委員長が出席しました。申し入れ文書は以下の通り。

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帯広市長 米沢 則寿 様

労働組合法人 帯広地域労働組合
執行委員長    畑中惠美子

米軍輸送機「オスプレイ」の自衛隊帯広駐屯地・十勝飛行場への乗り入れを認めないよう求める申し入れ

 日頃のご奮闘に敬意を表します。
 さて、726日付け北海道新聞によれば、帯広市は米軍輸送機「オスプレイ」の補給拠点として自衛隊帯広駐屯地にある十勝飛行場が対象となり5月の段階で防衛省から打診されているという報道が連日されております。
理由はともあれ、米軍輸送機「オスプレイ」については世界や日本各地でも悲惨な事故が発生しており、事故原因が解明されないまま、いまなお各地で飛行を続けている非常に危険な輸送機です。
 北海道は全国一、自衛隊関連施設が集中しています。それに加えてこのような危険な輸送機が、17万市民が暮らす帯広市のほぼ真ん中にある自衛隊駐屯地に日米軍事演習中の補給・整備のためとはいえ、乗り入れを一度でも許すことになれば、それが常態化し、取り返しのつかないことになりかねません。
 昨年来、隣国北朝鮮は攻撃対象国の一つとして、日本全域をカバーできるミサイルを何度か飛ばしました。その度に北海道全域に早朝、Jアラートが鳴り響き、道民として不安な体験をさせられました。一方で、世界注視の中、6月の米・朝首脳会談では一転して「もうミサイルは飛ばさない」と、世界に向かってアピールしたばかりです。そのような情勢の下で、「オスプレイ」が自衛隊とともに軍事演習に参加すること自体、理解に苦しむものです。
 帯広市は、米軍・防衛省からの申し入れに対し、帯広駐屯地と十勝飛行場を利用させない反対の立場を表明するとともに、17万市民含む36万十勝管内住民を代表して危険で安全が確認できない「オスプレイ」の飛来を許さない・利用させないと、米軍・防衛省、自衛隊駐屯地に厳重に申し入れるようお願いするものです。

〈 申し入れ事項 〉

(一)十勝飛行場はもともと民間機が利用していた空港でした。現空港への移転後の跡地利用に議論がある中、地元住民の反対運動を押切り、強引に自衛隊飛行場に衣替えしたものです。飛行場地域は大学や小中高校、大規模な大空団地、市民の集う帯広の森公園のスポーツ施設や道立美術館などがある文京地区です。今でも対戦ヘリコプターなどの騒音で学校の授業に影響が出ています。加えて、安全性が確認できない爆音を響かせ、危険な「オスプレイ」の飛行は市民にとって、不安と恐怖だけがよぎります。万が一にも「事故」はあってはなりません。

(二)帯広市長は(一)の現実をふまえ、日本を含む世界中で事故が多発している危険で安全性が確認できない米軍輸送機「オスプレイ」の日米合同軍事演習を口実にした自衛隊十勝飛行場への乗り入れを認めないことを表明し、その上で、米軍・防衛省にきっぱり乗り入れ拒否の回答をすること。